お客様とのコミュニケーションあれこれ 「反応観てる?反応してる?」
2021年2月1日
「やっぱり人!」の人材育成、㈱リューズネットの高久尚子です。
リューズネットでは、小売店やショールームなどの接客サービスを調査する「ミステリーショッピング」という仕事をしています。
このブログでは調査や実際のショッピングを通して経験した、良い接客、残念な接客をご紹介しています。接客サービス業の皆さま、そうでない皆さまも是非ご覧ください!
クイズ形式のドリルメイトもありますので、お楽しみに(URLは最後にご紹介します)!
コロナ禍では、お客様対応における物理的な接触は可能な限り避けなければなりませんが、お客様との気持ちの接点は、短くてもしっかり持ちたいものです。誰もが不安を抱えている中、人との繋がりが有難く感じられるものですよね。
そこで今回からのテーマは、「お客様とのコミュニケーションあれこれ」です。
前回までは、お客様が入店した最初の段階、いわば買い物の入口について気を付けたい事例などをご紹介してきましたが、お客様との会話のきっかけづくり、会話を弾ませる、ニーズを聴く、提案や紹介…の場面へと徐々に入っていきます。
今回は、会話や提案のきっかけにもなる「反応」について。
あなたはお客様の反応、つまり言葉や態度を観ていますか、そしてそれにきちんと反応してますか?
まず残念な例を4つ、実際にあった対応に基づき、短い場面にしてご紹介します。
1.お客様が会計後荷物をまとめるのに手間取っている→(スタッフ)ただ黙って見ている
2.お客様が商品を迷っている様子→(スタッフ)「お決まりでしょうか」
3.お客様が商品を手に取ったところで→(スタッフ)「お手に取ってご覧ください」
4.お客様が商品を見て「こういうの探してたの!」→(スタッフ)「そうなんですか」
どうでしょう?
どれも物足りなさや、微妙なずれがありますよね。気持ちは次の作業に移っていたり、いつも言っている言葉を単に発しているだけのようです。
心でお客様を観ていないので、反応が反応になっていないのですね。
上の4つと同じような場面で、印象の良い実例もご紹介します。
1. の場合 (スタッフ)「慌てずにごゆっくりどうぞ」「お手伝いしましょうか」
2. の場合 (スタッフ)「迷っちゃいますよね」「お迷いですか」
3. の場合 (スタッフ)「そちら可愛いですよね」
(など、手に取った商品についてお客様が感じているだろうことを一言)
4. の場合 (スタッフ)「イメージの物が見つかって良かった(ラッキー)ですね!」
同じような場面でも、反応が異なると印象が変わりますね!
印象の良い事例は全てお客様の気持ちをきちんと分かって反応しています。お客様のことを興味関心を持って、心で観たり聴いたりしているのですね。落ち着いて考えてみれば、どれも難しい技が必要な訳ではないのですが、なかなか咄嗟に反応できないんです、という現場スタッフの声もよく聞きます。
これから私たちの仕事は、ますますAIとの共存になります。AIのお陰で作業が軽減されることも多いでしょうが、その分私たちは人間ならではの豊かな感情や創造力を発揮することが求められます。
接客では、お客様の背景にある気持ちを観る(観察・察する)ことって大切ですね。
相手の気持ちになりましょう、とよく言うけれど、これがなかなか難しい。ではどうすれば良いのか、…
…状況に応じて、自分の気持ちや感情を言葉にしてみてはどうでしょう。
嬉しい時は「嬉しい、ハッピー、ラッキー」、楽しい時は「楽しい、ウキウキ」、寂しかったら「寂しい」、落胆したら「がっかり」と。そうすると、相手の状況を聞いた時に自然とその気持ちが言葉になり、接客の場でも表現できるのではないでしょうか。

写真は昨年立ち寄った横浜のカフェ。コロナ禍で会話はできなくても、こんなメモ書きがあるだけで心がほっとしますよね♡ スタッフさんはマスク越しでもとびっきりの笑顔で素敵でした!また行きますね~!
いつものように、ドリルメイトも合わせてお楽しみください(URLは後程)!
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リューズネット高久尚子「覆面調査が教える 実践的 接客講座」第5回 お客様とのコミュニケーションあれこれ 「反応観てる?反応してる?」
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